水色とハルジオン

それは過去の愛の破片

【ライブ】東京女子流 LIVE HOUSE TOUR 2019 "Birthplace ~それぞれの原点~"@ESAKA MUSE 20191005

女性アイドル史に残る回として有名な2010年5月30日放送の音楽番組、NHK総合MUSIC JAPAN」。

女性アイドル大集合!という企画のもと、モーニング娘。やAKB48といった有名所の中にラインナップされていたのがデビューから1ヶ月も経っていない東京女子流でした。

少女とも呼べないあどけなさ残る子供たちが顔負けの確かな歌唱力を引っ提げて真っ白い衣装に身を包みながら歌う『おんなじキモチ』はそれはそれはもうアンバランスで。

でもそのギャップが興味へと繋がって、彼女達の音楽を追うようになりました。

 

初めて東京女子流の現場に行ったのが2014年に発売された4thアルバム『Killing me softly』のリリースイベント。

梅雨のちょうど雨風強い日だった。阪急西宮ガーデンズのオープンステージでやるはずが屋内ステージに変更になっちゃって。自分にとって最初で最後の5人の姿。

 

そこから1年後にあぁちゃんが卒業して4人になってしまったことが思ってのほかショックで。

あぁちゃんの歌声が女子流の音楽から居なくなるのがどれだけ致命的なことか考えただけで虚無感が襲ってきて新譜を聴けずにいました。

 

それでも東京女子流は歩みを止めないんですよね。

 

絶対的歌姫を失ってもアーティスト宣言しても(17年くらいに撤回したけど)地道にライブを重ねていく情報を知る度に昔の楽曲だけループしてる自分がなんだか情けなくて。

 

というわけで思い切って5thアルバムリード曲『リフレクション』を再生しました。


東京女子流 / リフレクション MUSIC VIDEO



そうです、4人の東京女子流を聴きました。

 

めちゃくちゃ良かった。

繊細なハモリとEDMを前面に打ち出したサウンドが冬の刺さるような空気を表現していて気持ちいい。

何より、4人でも充分に東京女子流の音楽として成り立っていた。

 

でもそれがめちゃくちゃ悲しくて。4人で成り立っちゃった。

 

私は特別あぁちゃんを推していたわけではないけど、松井寛先生お得意のねちっこいギターと呼応するあぁちゃんのどっしりした歌声を含んだ5人での東京女子流の音楽が更新されることはないんだなって。

そんな現実とどうしても向き合わざるを得なくなってしまったのがしんどくなって、自分の中で時間を止めました。

 

前置き…長ない?めっちゃ長いな!!!でももうちょっとだけ続くんじゃ

 

そんでね!まあ時間の流れが解決してくれるというやつですよ。

 

2019年の夏、何の気なしにいつも通りTwitter見てたら山邊未夢ちゃんが妹であるAKBドラフト2期生の山邊歩夢ちゃんと一緒にAKBINGO!に出演するという情報が目に入ってきて「ウソやろ!?」となり

 

久しぶりに東京女子流Twitter覗いたら『10年目のはじまり』というタイトルのライブやってて「もうすぐデビュー10年になるのか…」と急に感慨深くなり

 

そしたらメンバーの出身地を回るライブハウスツアーやる情報が目に飛び込み

 

 

なんだか急にするっと行こう!って気が湧いてきました。

鉄は熱いうちに打てってやつ。

 

 

というわけでこっからが本題ですよ

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セットリスト

M01.キラリ☆
M02.鼓動の秘密
M03.Limited addition
M04.Killing me softly
M05.約束

MC

M06.おんなじキモチ
M07.Reborn
M08.光るよ

MC
M09.Go!Go!Heaven/SPEED(カバー)
M10.出会った頃のように/Every Little Thing(カバー)

MC
M11.初恋
M12.Kissはあげない
M13.Don't be cruel
M14.深海-Hi-ra Mix- 

M15.Never ever(TJO & YUSUKE from BLU-SWING Remix)

EN1.Ever After

EN2.W.M.A.D

 

 

M01.キラリ☆

初手キラリ☆は反則じゃない?いきなりクライマックス。

あぁちゃん在籍時不調だった時も友梨ちゃんがあぁちゃんパートを担ってましたが、ラスサビ前♪君にも聞こえるように〜は友梨ちゃんが昔よりも落ち着いた声で歌い上げてるのを聞いて「時は経ったんだな…」と思いました。

未夢ちゃんが女性エリア見ながら嬉しそうにふにゃふにゃ踊っててこっちもニコニコ。

 

M02.鼓動の秘密

冒頭のマネキンを囲うようなカクカク移動ダンス大好き

2番Aメロひぃちゃんパート♪鼓動の深さで君を感じたい〜「で」の深みある歌声を生で聞けてうひょあ…って声出た。

下手で友梨ちゃんの方向いてニヤ〜って笑ってる未夢ちゃん楽しそうだね可愛いね…

 

M03.Limited addition

ちょっと!庄司芽生さん!!!めちゃくちゃ“オンナ”になってるじゃないですか!

手を上で組んだ拘束されてるようなダンスのキレが1人だけ段違いでもうめいてぃんとか呼べないな

サビの随所随所で入ってくる未夢ちゃんの♪タイムリミット〜 の歌い方がより感情こもって歌い終わりもしっかりと伸びるようになってる。感激。

 

M04.Killing me softly

よみがえるリリイベの記憶

嗚呼、新井ひとみ様…

憂いに満ちた表情のひぃちゃんがに暗いニュースに心痛める聖職者のようで神々しい。

 

M05.約束

ここでM02鼓動の秘密からずっとアルバムリード曲の構成になっていると気づく

このアルバム、『Bad Flower』、『ディスコード』、『幻』のアップテンポから『それでいいじゃん』『月とサヨウナラ』平坦な構成の曲、そして『約束』のエスニック感漂う雰囲気でとってもベンベンうずうずグルグルしてて出口の見えない不思議な感情になる。

曲に戻りますが2:2に別れて背中を預け合う振り付けが哀愁あるメロディーと絶妙にマッチしている。 

サビの♪もう一度〜 高音パートはやはり友梨ちゃん。友梨ちゃんの声ってCDで聞くとところどころザラつきがあるなと感じていたのですが、生で聞くとスパンと突き抜けるような気持ちのいい音になってるのがまた良い。

 

M06.おんなじキモチ

お ま た せ

い つ も の

通 過 儀 礼

 

みんなで踊るよ〜!! 

 

♪Let's get together now ってかなり低い音なのにさすが10年歌い続けてる曲だけあるな、おんなじキモチパイセンさすがっす

 

M07.Reborn

なんだこの女子流らしからぬ明るい曲!?初聴きです。

♪二度目まして going my way 過去にアディオスして

♪新しい姿の東京女子

歌詞かなり女子流の状況に直接的に触れててびっくり仰天。

普段「舞い散る花が…」とか「鼓動が加速する」みたいに情景や心情を抽象的に描いた世界観のイメージだったから。

この曲だけ女子流の中でもかなり異質な存在なんだなと見て受け取りました。

 

M08.光るよ

と思ったらアップテンポな曲続き。前曲の衝撃が続いてあんまり覚えてない。

5人時代は新井小西のツインボーカル体制だったけど4人になってなるべく1人1人目立たせる曲の構成に変わったんですね。

その積み重ねなのか庄司芽生ちゃんと中江友梨ちゃんはかなり自信ある顔つきになってきて無限にニッコリしてしまうな。

 

 

 

M09.Go!Go!Heaven/SPEED(カバー)
M10.出会った頃のように/Every Little Thing(カバー)

出身地ツアーというわけで大阪出身の中江友梨ちゃんフィーチャーコーナー。

冒頭友梨ちゃんソロパート♪季節が変わってもずっと色褪せないはずだよ の歌詞に前のリリイベを思い出して感慨深くなった。

友梨ちゃん、この日喉の調子が悪くて本来1人で歌うところも複数人での歌唱になってたけど、堂々としてたから不調なんて気にならないくらい場の空気をものにしていたなと思います。

 

M11.初恋

この日初めて聞いた曲の中でいちばん刺さった。

デビュー曲『キラリ☆』が華やかな東京に対する憧れを描いているとしたら、この曲は上京して数年経って東京がひとつの住む街として日常に溶け込んでいる落ち着きと、それでも希望を捨てきれずもがく様子が4人の追いかけるボーカルと相まって切なさで胸がいっぱいになりました。

今の東京女子流にもなんとなく通ずるものがありますよね。

 

M12.Kissはあげない

美 少 女 回 転 寿 司

女子流ちゃんはすっかりハイティーンになって色気すら纏っているのに“女性”よりも“少女”の方が言い方としてしっくりくる

 

M13.Don't be cruel

びっっっくりした!近年の曲が続いてた中いきなりの2ndアルバムからの1曲。

サビ♪ライクじゃないよ ♪覚悟決めてね の未夢ちゃんパート、音源では語尾ぶつ切りでまた伸ばしてたのにライブだと最後まで歌いきるようになってて成長を感じた

 

M14.深海-Hi-ra Mix-

音圧が強いせいかサウンドからかなり海を感じました。

ライトも濃い水色と影を主体にした配色でまさに海の底。

間奏の芽生ちゃんのダンスがキレキレノリノリでこっちも全力でフゥ〜〜〜〜〜↑↑↑↑↑↑↑した。

 

M15.Never ever(TJO & YUSUKE from BLU-SWING Remix)

青からの赤。本編最後。

4人とも残りの力はここで振り絞ると言わんばかりの身体のバネ。そりゃフロアも熱狂するわ。

アルバム『REFLECTION』からかなりEDM色が強くなったんだなと再確認しました。

 

 

 

EN1.Ever After

こっからアンコール。新曲。

最近の女子流お決まりのEDMと少量のロックみをミックスしたようなサウンド

せっかくの新曲なのに前2曲と同じような曲の作りで全然記憶に残らなかった。

間奏長めに取って激しく踊らせたら客がフゥ〜〜↑↑ってする流れが完全に読めて冷めてしまったのが残念。

 

EN2.W.M.A.D

まさかこれをラストに持ってくるの!?!?と驚き。初っ端のギターめちゃくちゃ痺れる。

新井ひとみちゃんの♪大人になんかなりたくない♪なぁ〜い って歌い方が聞いてて最高に気持ちいい。

女子流ちゃんも客席も思い思いのまま揺れて一体感半端なかった。

 

 

 

というわけで5年振りの東京女子流、圧倒的に成長と自信と少しの余裕を感じてずっと母親ヅラしてました。

子供のサナギの殻の隙間から大人の部分が見え隠れする瞬間を堪能できて幸せ。

もっとメリハリのあるセットリスト組んで欲しいなあ。次また足を運ぶ機会にどれだけ垢抜けてるのか楽しみにしています。